
【このブログの概要】
大谷翔平選手が目標達成のために活用した「マンダラチャート」。実はこの考え方は、高齢ドライバーの「運転継続」や家族との対話(運転継続計画™:DCP)にも応用できます。 本ブログでは、目標に向かって試行錯誤を重ねる大切さと、もし計画の実行が難しくなった際に「勇気を持って目標を切り替える(免許返納後の理想像を描く)」ことの重要性について、柔軟な視点から解説します。
会社員時代、私はよく無理難題を突きつけられたものです。「取引先である上場企業同士の再編を検討しろ」とか、「同じグループ会社同士で同じシステムを導入させろ」といった難題の数々。そんな時、常に頭をよぎること。それは「これまで優秀な諸先輩方にできなかったことが、なんで私にできると思う?」という疑問でした。しかし、会社組織では上司の命令は絶対で、これを断るわけにもいきません。仕方なく検討を始めることが何度もありました。
一度「やる」と決めた以上、中途半端な結果では終われません。毎回、自分なりにベストを尽くし、結果的に何とかして乗り越えることができましたが、その道のりは険しく、もう一度同じことをやれと言われたら「もう勘弁してくれ」と思うほどでした。これが私なりの「不可能を可能にする」という挑戦だったのです。生みの苦しみばかりでしたが、結果的には何とか無理難題をクリアすることができました。私としては達成感を感じています。
この「不可能を可能にする」という点で、思い浮かぶのがドジャースの大谷翔平選手です。前人未到の「50本塁打・50盗塁(50-50)」を達成するなど、彼の素晴らしい成績は言うまでもありませんが、彼が成功したのは単なる「運」だけではない、と思います。大谷選手が高校生の時に作った「マンダラチャート」もその一例です。目標を立て、それに必要な要素を分解し、一つずつ実現化するこのチャート。内容も詳細で、まるで高校生が作ったとは思えないレベルでした。
大谷選手の場合は「メジャーリーグに行きたい」という大きな希望。これを実現するためのマンダラチャートでした。
高齢ドライバーの皆さんの場合はどうでしょうか。「今回は家族から難色を示されているかもしれないけれど、まだ運転を続けたい」という希望をお持ちかもしれません。その希望を実現するための「運転継続計画™(DCP)」という名のマンダラチャート。これを作ることを、ここで一緒に考えてみたいと思うのです。
運転継続計画™は、一度作成したらそれで終わり、というものではありません。現状に合わせて何度も書き直し、ブラッシュアップしていくことの連続です。自分の目標達成のために、懲りずに何度も何度も試行錯誤を重ねる。それが何より大切になります。
しかし現実には、「何度も見直すうちに意欲自体が絶えてしまう」ということもあるでしょう。あるいは、一生懸命なんとか運転継続計画™を完成させたものの、「内容が壮大すぎてどうしても実行が伴わない」というケースも出てくるはずです。そのような状況に直面したとき、私たちはどうすればよいのでしょうか。
もしこのような事態に大谷選手が直面した場合、彼ならどうするでしょうか。メジャーリーグを目指すための計画が作れない、あるいは作ったけれどどうしても実行できないとなったら。きっと彼は、執着しすぎずに「目標を切り替える」という行動に出たのではないかと想像します。
高齢ドライバーの場合もまったく同様だと思います。達成したいという情熱に行動が伴わない、あるいは情熱を上回る意欲が湧いてこないのだとすれば、その自分の心に素直に従った方がいいということは、自分自身が一番よく分かっているはずです。だからこそ、ときには「思い切って目標を変える」ことが大切になります。
高齢ドライバーが考える「運転の理想像」とは、基本的には事故とは無縁の安全な運転スタイルのはずです。事故を起こすことは理想像達成の最大の阻害要因です。それを絶対に避けたいという思いは人間として当然の欲求だからです。
そうであれば、その「運転の理想像」という目標そのものを変更し、「運転をしない場合の理想像」を新しく描いてみるという選択もときには必要ではないでしょうか。車の運転ではなく公共交通機関などの代替手段を活用して快適に暮らすこと。また、思い切って運転を止めてその情熱を別の趣味や活動に向けること。これも、素晴らしい新しい理想像だと考えます。
人の気持ちはずっと一貫して変わらないものではなく、絶えず変化していくものです。それを否定する人は誰もいません。だからこそ、勇気を持って目標を変える決断も必要なのです。
大谷選手だって、表には見えないところで様々な紆余曲折があったはずです。高齢ドライバーの皆さんも、目標を変えることを恥だと思わず、勇気を持って臨機応変に考えてみてはいかがでしょうか。そうした柔軟な姿勢こそが、自分自身への心の負担を減らし、家族や周囲との摩擦を減らす大きな鍵になるのではないかと思います。
*「運転継続計画」はDSSJの登録商標です。
