敬老の日に際して思うこと
私たちは高齢ドライバーの方が「運転免許返納」という判断を迫られた際に「運転免許は返納したくない」という勇気ある選択を応援したいと考えています。
「自分らしく生活するためには自動車の運転が欠かせない」という高齢ドライバーの方も多いと思います。
MS&ADインターリスク総研株式会社が実施した調査(下記「出典」参照)によると「運転免許証の返納を検討したことがありますか」との質問に
・「検討したことがある」が回答者全体の7.2%
・「65~69歳」から年代が上がるにつれ返納を「検討したことがある」の回答が上昇
・「70~74歳」では10%となり、「80歳以上」は17.0%
・75歳以上の回答者のうち14.4%が「検討したことがある」
という結果が得られたそうです。
そして「運転免許証返納の検討のきっかけ」を聞いたところ
・「高齢者による重大事故のニュースを耳にした」の回答が48.6%
という回答が、
また「運転免許証を返納しなかった理由」としては
・「他の移動手段もあるが不便なため」とした回答者が47.2%
・そのうち94%は、最寄りの公共交通機関へのアクセスが徒歩で15分未満
とのことでした。
ここから、「免許返納」という言葉は常に頭の片隅にあり、高齢ドライバーの事故のニュースを見るたびに思い起こされるが、なかなか今の生活水準を維持することを考えると踏み切れない、という現状が見えてくると思います。
世の中の流れとしては、いかに高齢ドライバーに免許返納をさせるか、という方向に偏っていると感じますが、高齢になっても「運転を継続する」ために必要なことを実施していれば、「高齢ドライバーだから・・・」というステレオタイプな扱いをされる必要はないと考えています。
日本社会の高齢化が進むことは人間が歳をとる以上、逆らうことはできませんが、高齢者だから免許返納、というのはちょっと乱暴だと思います。
そして「元気な高齢者」が増えることは今後の日本の発展を考える上で絶対に必要なことです。高齢者にかかる医療費を下げるという意味においても、です。
私たちは日本をさらに元気にするため、そして高齢者のみなさんが生き生きとした人生を送るために、そのお手伝いをさせていただければと考えています。
出典 別紙1:「高齢者の自動車運転に関する実態と意識」(2021年)についての主な調査結果(抜粋) | トピックス | MS&ADインターリスク総研株式会社 (irric.co.jp)