70歳代になっても運転継続のために必要なこと 〜便利になった時代だからこそ考えたい〜

地図を見て運転の図

長年にわたって車を運転してきた方々にとって、運転は生活の一部、と言い切れるでしょう。平日は業務用車両を運転し、週末には家族を乗せてドライブ。そんな生活を続けてきた高齢ドライバーも少なくありません。

しかし、時代は変わり、運転環境も大きく進化しました。昔は目的地に行くために地図を広げ、渋滞情報をチェックし、最適なルートを考えながら運転していたものです。しかし、カーナビが普及したことで、そのような事前準備をすることなく、目的地をセットすればすぐに走り出せる時代になりました。確かに便利になったのですが、その結果、運転に必要な準備や意識が薄れていることも否めません。

事前準備の重要性

カーナビがあるからといって、運転に関する事前準備をすべて省略してしまうのは危険です。特に高齢ドライバーにとっては、運転に必要な認知・判断・行動の機能を維持することが重要になります。働き盛りの頃は、仕事で頭も体もフル稼働していたため、特別な対策を取らずとも運転に必要な能力を維持できていました。しかし、仕事を引退し、日々の刺激が減ると、体や脳の機能が次第に衰えていくものです。

「もう無理なことは言わないで、ここまで頑張ってきたんだから」という声も聞こえてきそうですが、無理をしないまでも、適度な刺激を与えることは運転をするためには必要です。これまで何の準備もせずに運転できていたのは、仕事を通じて自然と必要な機能を鍛えていたから。退職後は、意識的にその機会を作らないと、運転に必要な能力が衰えてしまうのです。

私の取り組み

私はまだ50代ですが、80歳になる直前まで運転を続けるという大きな目標を持っています。そのための書籍の多くは「50代から対策を始めるべき」と書かれており、その考え方に共感して、今のうちから準備を始めています。

頭を使うトレーニングとしては、時間を忘れて没頭できる「数独」などのパズルを定期的に解くようにしています。まだ仕事をしているため頻度は少なめですが、現役を引退したらもっと時間をかけて取り組むつもりです。これが頭の老化を防ぐ手助けになると信じています。

また、体を使うトレーニングとしては、地元のジムに通っています。最近は電車通勤が減り、歩く機会も少なくなったため、体が鈍らないように意識的に運動を取り入れています。体を動かすことは健康維持のためだけでなく、運転に必要な動作をスムーズに行うためにも重要です。運転中に急な状況に対応できるかどうかは、日頃の体のコンディション維持にかかっています。

自分に合った方法で続ける

何事も「続けること」が大切です。だからこそ、注意すべきなのは、自分が長続きできる方法を選ぶ、ということです。私は囲碁や麻雀、ゴルフにはあまり興味がありません。そのため、それらを計画に組み込んでも長続きしないことは目に見えています。だからこそ、自分に合った方法を選び、それを習慣化することが重要だと考えています。

大好きな、そして生活のために欠かせない「運転」を続けるためには、必要な能力を維持し続けることが不可欠です。そのためには、自分なりのトレーニングを見つけ、無理なく続けられる方法を考えていくことが大切なのではないでしょうか。

「運転を卒業する」そのときまで運転を続けるために、今からできることを始めてみましょう。

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