『返活(へんかつ)』を「〇活」の仲間に加え、新たなムーブメントに!!

最近、何事もブームに乗ることが大切だと感じることが増えてまいりました。世の中では「〇活」という言葉が流行しており、「就活」「婚活」に始まり、「推し活」「終活」「妊活」など、多岐にわたる活動が展開されております。それぞれに熱心な活動家の方々がいらっしゃり、それぞれの目標に向かって励んでいらっしゃいます。
このムーブメントに乗ることは事業を進める上でも重要であると考え、高齢ドライバーとそのご家族が免許問題で対立する状況を解消し、その後の生活まで応援する一連の過程を「活動」と捉え、それに名称を付けて普及させることができないかと考えました。
「返活(へんかつ)」の提唱
様々な視点から検討を重ねた結果、「免許”返”納を意識し始めてから、”返”納後の生活を楽しむ”活”動」として「返活(へんかつ)」という言葉を定義いたしました。
幸いにも、私たちが調査した限りでは、このキーワードで検索しても特に情報は見当たりませんでした。これは新たな概念を普及させる好機かもしれません。なお、「免活」という言葉も候補として考えましたが、免許返納に至るまでの活動を指すには適切であるものの、返納後の生活を含めた広がりを持たせるには不十分かな、と判断し、「返活」をメインの概念とすることにいたしました。
「返活」の5つのステップ
「返活」は5つの時期・ステップに分けられる、と考えています。
第1期:免許返納を意識する時期
高齢ドライバーの交通事故に関するニュースや免許更新の案内、または友人・知人からの情報等を受け、免許返納を意識し始める時期です。この段階では、多くの情報が飛び交い、高齢ドライバーやそのご家族が不安や迷いを感じることが想定されます。
第2期:家族で議論する時期
免許返納する/しないについて高齢ドライバーとご家族と具体的に話し合いを始める段階です。この時期には、ご家族の間で意見の食い違いが発生し、「キャズム(深い谷)」として議論を阻むことが多く、感情的な対立に発展するケースもあります。
第3期:対策を考え実行する時期
免許更新を選択した場合、そのための準備や試験対策を進める時期です。インターネットの情報や書籍等を活用しながら免許更新試験に備えた運転等スキルの習得・維持、体調管理を具体的に考え、行動に移すことが求められます。
第4期:運転を続ける時期
免許更新後は、高齢ドライバー特有の事故リスクに備えるため、各種サポート商品や安全運転支援サービスを活用しながら、安全な運転を継続する時期となります。ご自身の体調や運転環境を考慮しながら、リスクを最小限に抑える工夫が重要です。
第5期:免許返納し、新生活を楽しむ時期
最終的に免許返納を決断し、新たな生活設計を実行する時期です。移動手段の見直しや生活スタイルの変化に対応し、ご家族等の協力を得ながら、安心して人生を楽しむ準備を整えてまいります。
これらの考え方は、以前提唱した運転継続のプロセスを基に、さらに発展させたものです。
「流行」に乗ることへの挑戦
私自身は、これまでに流行を意識して洋服や電化製品を購入することはほとんどなく、どちらかといえば「レイトマジョリティ」に属する人間だと思っています。しかし、自分が生み出した言葉が世の中に浸透し、一般的に使用されるような経験を一度はしてみたい、という「野望」も持っております。
そのためには地道な努力が必要ですが、「返活」という言葉が世の中に広がり、池袋で発生した事故が風化することを防ぎつつ、高齢ドライバーとそのご家族が免許返納問題を前向きに考えるきっかけになれば幸いでございます。
皆さまも、ぜひご自身が実践している新しい「〇活」を考えてみてはいかがでしょうか。